ルミナリア王国のプリンセスアカデミーでの試験は、どんどんむずかしくなってきました。

ミミとロゼは、ペアになって“まよいの森”へ向かいます。
そこでは「まほうのことば」をあつめて、“希望の光”をともす試験が待っていました。

「がんばろうね」とミミが言うと、ロゼはちょっとぶっきらぼうに「ええ、まあ」と答えました。

森の中は薄暗くて、葉っぱがざわざわとゆれています。

ふたりはまほうのことばをさがして、きらきらひかる文字があちこちにかくれているのを見つけました。

「ここにもあった!」ミミが声をあげると、ロゼも「つぎはあっちを見て」とはっぱをかきわけました。

でも、ふとミミは気づきました。

「あれ? ぼくのバレエシューズがない!」

ふたりであたりをさがしましたが、片方だけどうしても見つかりません。

ミミはしょんぼりして、「わたし、これがないと踊れないよ……」とつぶやきました。

「もうダメかも……」

ロゼは無言で森の奥へ走っていきました。

しばらくして、ロゼがしずかに戻ってきて、ミミの片方のバレエシューズを手に持っていました。

「これ、みつけた。返す」

ミミはびっくりして、「どうして……?」

ロゼは少し照れくさそうに、「だって、きみが困ってるの、見てられなかったから」と答えました。

ミミはうれしくて、そっとロゼにありがとうと言いました。

そのとき、まほうの文字がバラバラになって、空から降ってきました。



●クイズ・謎解き要素(文字パズル)
バラバラになった言葉:
「し・あ・ゆ・せ・ね・わ」
読者に「まほうのことばを ならべかえてみよう」と出題
→(答え:「しあわせのゆめ」)

“しあわせのゆめ”という言葉を口にすると、森に光が差し、ふたりの絆が深まります。



「この文字をならべかえて、まほうのことばをつくってみてね!」

「し・あ・ゆ・せ・ね・わ」

どんな言葉になるかな?

ミミとロゼは声をそろえて、「しあわせのゆめ!」と唱えました。

すると、森のなかにあかるい光がさしこみ、暗かった木々がキラキラと輝きはじめました。

「これが“希望の光”かもしれないね」

ロゼも笑顔になって、ふたりの絆がぐっと深まりました。

ミミは、夢をあきらめずにがんばることが、こんなに大切なんだと感じました。