「てかイマドキ手紙かよ。もっと他に…メールとか伝え方色々あんだろ?」
俺は自分がやらかした恥ずかしさから、ちょっとつっけんどんに言って顔を逸らすと、御子柴は白い頬をバラ色に染めて
「だって……連絡先知らないんだもん」とボソッ。
「ケー番も知らずに告ろうとしてたワケ?」呆れて言うと
「何よ。あんただって私のケー番知らないくせに返事しようとしてたくせに」
ま、まぁそうだよな。しかも俺もまんざらでもなかったしな。
「とにかく、それ幸田に渡せよ」
ぶっきらぼうに言って「帰るか、バカバカしい」自分がやらかしたことがな。と鞄を持ち上げたときだった。
ガシッ!
御子柴の思いのほか強い力で俺の腕を握られ
「ね、ねぇこれあんたから渡してくれない?幸田くんに」
「はぁ?やだよ。俺が他人の恋愛の橋渡しとかガラじゃねーし」
「そこを何とか!」
「てか幸田とそれほど親しくねーし」
「お願い!」
と、やり取りが続いて俺は根負け。御子柴って俺がイメージしてたのとちょっと……ていうかだいぶ?違う気がする。それだけガッツがあるなら幸田に直接ケー番聞けばいいじゃねぇか。
何で俺キューピッドみたいなことやらされなきゃいけないわけ??



