真っ白なシルクのシャツと黒いスラックス姿。
首から下げているのは、青紫色の宝石のついた銀のペンダント。サービス業でアクセサリーしてるの? ありえない。ここ、はずれだ。
黒い髪にさりげなくウェーブがかかっている。横わけが似合う。愛嬌たっぷりのタレ目だ。
肌は日に焼けているのか黒く、丸顔で、鼻は大きく丸く、唇は色あせて薄い。左アゴに大きなホクロがある。
なで肩だが体格が良い。胸板が厚い。身長は、そうだな。175センチメートルに届かないくらいだろうか。
「アールさんて彼女いるんですかぁ?」
友人の悪い癖が始まった。イケメンを見ると必ずそう聞く。そして、相手の返事が何でもアプローチを始める。
もう20代も後半なのに常にかわいこぶっている。痛い。本当に恥ずかしい。
「ご想像におまかせしまぁす」
「もしかして彼氏ですかー?」
「ふふ」
友人の問いにバーテンダーはのらりくらりと返す。やるな、この男。やっぱりサービス業。
(バーテンダーってやっぱり軽い。ないわ)
「弟の世話で手いっぱいですよー。
うちの子、手がかかるの」
首から下げているのは、青紫色の宝石のついた銀のペンダント。サービス業でアクセサリーしてるの? ありえない。ここ、はずれだ。
黒い髪にさりげなくウェーブがかかっている。横わけが似合う。愛嬌たっぷりのタレ目だ。
肌は日に焼けているのか黒く、丸顔で、鼻は大きく丸く、唇は色あせて薄い。左アゴに大きなホクロがある。
なで肩だが体格が良い。胸板が厚い。身長は、そうだな。175センチメートルに届かないくらいだろうか。
「アールさんて彼女いるんですかぁ?」
友人の悪い癖が始まった。イケメンを見ると必ずそう聞く。そして、相手の返事が何でもアプローチを始める。
もう20代も後半なのに常にかわいこぶっている。痛い。本当に恥ずかしい。
「ご想像におまかせしまぁす」
「もしかして彼氏ですかー?」
「ふふ」
友人の問いにバーテンダーはのらりくらりと返す。やるな、この男。やっぱりサービス業。
(バーテンダーってやっぱり軽い。ないわ)
「弟の世話で手いっぱいですよー。
うちの子、手がかかるの」



