それにしても、

本当にここはどこなんだろう。




鏡を見落としていたように、

他に何かあるかもしれないと思って

部屋を念入りに見回した。





六畳程という平凡な広さの部屋。



窓が一枚もなく、
家具も一つもないという異常な内装。





何より、どんなに丹念に見回しても、

人が出入りするような場所が見当たらない。




じゃあ、私はどうやってこの部屋に入ったのだろう…。