「ピ、ピ、ピ、ピ、ピ」

聞き慣れた機械音が私の耳に入ってくる。

酸素マスクをつけられて、息苦しい。

でも、これがないと私はもうもたない。

息をすることも出来ない。

そんな状況で私は、こんなことを思った。


「嗚呼、やっとみんなのところへ行けれる、、、」


苦しいながらそう思った。




約1年前



嗚呼、今日もいい天気!


そう思いながらいつも病室の窓を眺めている毎日。

私は、坂崎夏美。

28歳。

20歳の時に難病を発症して、入退院を繰り返している。

今回の入院は長引きそうだ。

入院生活は、なにせ暇。

仕事は、一応、WEBデザイナーというカッコいい今どきの仕事に就いてるけど、パソコン一つで出来るから病室で黙々とやってる。

それ以外は何もすることがない。


絵を描いてみたり、日記を書いてみたりと色々してはいるもののなかなか暇を持て余している。


そんなときに私のそばにいてくれるのが彼氏の光輝とお母さん。

いつも、病室に顔を出してくれる。

私の支え。


本当に心から感謝してる。

その二人が揃って今日は、お見舞いに来てくれる。

さっき、LINEが入った。


心のなかで嬉しが爆発した。



午前中が過ぎた頃、二人が私の病室に入ってきた。


「おう!夏美!元気だったか?って、昨日ぶりだけどな」


そう言って私の顔をみた。

お母さんは、いつも私の顔を心配そうに見つめて


「調子どう?、大丈夫?」

そう言ってくる。

このやり取りはいつもと一緒だった。


このあと、私は、自分の残りの時間を知らされることになる。