帰りのチャイムが鳴って、
みんなが一斉に荷物をまとめ始めた。

私はそっと席を立って、誰にも気づかれないようにドアに向かう。

そのときだった。

視線を感じた。

なんとなく、そっちを向いてしまった。

目が合った、気がした。

玲那ちゃんと、
一瞬だけ、目が合った……かもしれない。