ペン先が、すっと動いた。

最初の言葉は、ぎこちなかったけど、
書いてるうちに、少しずつ想いがあふれてきた。

「勇気をくれてありがとう」
「また歌えるように、強くなりたい」

言葉って、書いてみると意外と素直になれる。

気がつくと、玲那ちゃんが隣でノートを覗き込んでた。

「……わあ」

彼女が、ぽつりとつぶやく。

「星菜ちゃんの気持ち、すっごく伝わる」

その声が、まるで“答え合わせ”みたいで——

私の中のモヤモヤが、すっと晴れていった。

私の気持ちが、メロディになる気がした。