「やっぱり、歌詞……書いてみたい」

そう言った私に、玲那ちゃんはすぐに笑ってくれた。

「星菜ちゃんの言葉、すごくまっすぐだから。きっとできるよ」

そう言って、彼女はノートを1冊、私に差し出した。

表紙のない、まっさらな白いノート。

ページをめくるたび、私の心もゆっくりめくれていく気がした。

でも——

いざペンを持つと、手が止まった。

頭の中では、いろんな言葉が浮かんでるのに、
最初の一行が、うまく書けなかった。