「ふたりで作る歌、きっと特別になるよね」

私がそう言うと、玲那ちゃんはうんうんと大きく頷いた。

「うちら、めちゃくちゃいいコンビかも!」

「……そんな気がしてきた」

教室の窓から差し込む夕陽が、玲那ちゃんの髪に反射してきらきらしてる。

少し前の私なら、
この景色の中に自分がいるなんて、想像できなかった。

でも今は——
少しだけ、自分の“声”を信じてみたいと思えた。

まだ何も決まってないけど、私はもう、このステージが楽しみだった。