ほんとは、まだちょっとこわい。

人前で歌うことも、注目されることも。

でも、玲那ちゃんと話してると、
その“こわさ”の中に“楽しみ”が混ざってくる。

「……やってみたいかも」

「えっ?」

「歌詞。書いてみたいって、ずっと思ってた」

玲那ちゃんの顔が、ぱっと明るくなる。

「それ、めっちゃいいじゃん!!じゃあ私、メロディ探してみる!」

まるで、本当のユニットみたいに、
役割が自然に決まっていくのが、くすぐったくて嬉しかった。