下校時刻。

学校の前で、玲那ちゃんが待っててくれた。

「一緒に帰ろっか」って言われて、
ただそれだけのことなのに、
心がふわっと軽くなった気がした。

鳥のさえずり、風の音。

昨日までの帰り道とは、少しだけ違って聞こえる。

「今日、楽しかったなあ」

不意に言った玲那ちゃんの声は、
少しだけ照れてるみたいだった。