放課後、廊下で星菜ちゃんの背中を見つけた。

声をかけようか迷ってるうちに、
彼女はそっと靴を履いて、校門のほうに歩いていった。

「……ねぇ、あの歌って……オリジナル、だったのかな?」

思わず、ぽつんとつぶやいた。

あんなに気持ちのこもった歌。
たぶん、どこにも売ってない。

そう思ったら、なんだか胸の奥がちょっとあったかくなった。