小さな声で、1番だけを歌い終えたときだった。

「……星菜ちゃん」

背後から聞こえたその声に、心臓が跳ねた。

驚いて振り返ると、

そこに、玲那ちゃんが立っていた。

風に揺れるポニーテール。
見間違えるわけがない。

どうして、ここに……?

頭が真っ白になって、声も出なかった。