すぐに逸らされたわけでも、微笑んでもくれたわけでもない。

ただ、
本当に見たのかどうかも、わからないほど曖昧で、
でもなぜか、その瞬間だけがずっと頭の中に残っていた。

ねえ。あれは、
気のせいだったのかな。