隠れ美少女とクール系男子

「めっいー! おっはよー! よく眠れた……ゴフゥ!」

「お父さん……そんな勢いでこっちに来ないで」

「あらあら」



 わたしは、すごい猛スピードでこっちに走ってきたお父さんをサッと避ける。その結果、お父さんは勢いのまま壁に突っ込んできたのだ。

 お父さんは鼻から血を出しながらムクリと体を起こす。

 あぁ、壁が鼻血で少し赤色に染まった……ちゃんと拭いてよね。



「ひどいじゃないか〜鼻血を出したぞ、父さんは!」

「知らないよ、お父さんが家の中バタバタと走るからでしょう?」



 見ての通り、わたしのお父さんは"ド"がつくほど親バカだ。こちらとしてはとっても鬱陶しい。

 お母さんは、部屋の隅っこで拗ねているお父さんの首根っこを掴むと椅子へぽいっと放り投げる。



「うぅ、みんな俺の扱いがひどいよぉ……」

「まぁまぁ。あなた、ご飯ができたわよ。早く座ってちょうだいな」

「冷たいよぉ……」



 と、メソメソしながらも席に着くお父さん。なんか惨めだ……。