「肺炎?」
圭三郎さんは頷いて、
「手術を受けた医師に確認しましたが今回は胃潰瘍で、危機的状況ではあったんですが、そちらは手術で対応出来ました…しかし肺炎の方は恐らく相当我慢されていたんでしょう、私も検査や診察を受けたがらない事にもっと疑問を持てば…申し訳ありません」
首を振って自分の不甲斐なさを詫びる。
て言うか「ご家族は…」と私が溢すが、圭三郎さんはまたもやあの苦笑い。
……駄目だ怒るな私。
「…分かりました」
「危ない状況ではあるので、獅帥様にも面会して頂きたい所なのですが…」
圭三郎さんが後ろにいた火ノ宮君や清維を見るが、2人は何故だか顔を見合わせる。
何となく視線でどうする?と言い合っている様に見えて、アレとなる。
「あの、」
もしかして2人ともと言い掛けた所で、埜々ちゃんが「あ」と声を溢したので、埜々ちゃんが視線を向けている方に私も目線を向ける。
もしかして獅帥君?と思ったけれど、
「妃帥は?」
「もう終わった後かよ」
「綴ちゃん、埜々ちゃんお疲れ様」
ぞろぞろ現れたのは獅帥君のシンカン達で、内心落胆した。
埜々ちゃんが鉄将君に近付き、持っていたハンカチで鉄将君の汗を拭っている。
「埜々ありがとう。唐堂の傍にも居てくれて」
「いいんです。それであの獅帥様は…」



