過つは彼の性、許すは我の心 弐



 冷えていく自身の心とは反対に、周囲の熱の浮かされ様は醜悪に尽きる。

 腐敗し、堕落する。

 助け等ない。


「ーーー我々に」


 もう自分達にはあの存在はいないのだから。

 ここに来る人間は皆口を揃えて言う。

 楽園だと。

 でもここは自分達からすればーーー。