キッパリ言い切られてしまう。
いつもの私ならもっと強気にクラスメイトと親交を深めろ!とも言うが、かなりのご迷惑をお掛けしているせいで言うに言えない。
扉に背を預ける獅帥君はイライラしている様な雰囲気もあって、ちょっと怖いし。(鉄将君は事情説明にクラスに帰っちゃった)
ああ…これから後夜祭もあるのに。
私って行事ごとに関われない呪いみたいのでもあるのだろうか。
あとさ。
「…獅帥君」
「どうした」
「そろそろその…着替えたくて」
ビリビリの服のまんまだから出て行って欲しいと言ってみたが。
「…後ろ向く」
「いや気になるんだけど」
それに色々ホッとした瞬間ーーー…。
「綴?」
「っ…」
涙が溢れてドレスに落ちて行く。
また汚しちゃったよ馬鹿。
「どうしたそんなに嫌だったのか」
「ちが、」
ベッドに腰掛けて俯く私に獅帥君が慌てて近付く。
羽織を掛けられた肩に優しく手を乗せて獅帥君は、
「じゃあどうしたんだ?」
ゆっくりと私の顎に手を掛けて顔を上げさせられる。
「綴」
心配そうに涙を流す私を見つめる獅帥君に、我慢が出来なくなった。
「こんな怖い目に遭うのも、」
「ああ」
「私がこうなっているのも、きっと私が人を大事に出来なかったから、これも罰なのかなって」



