服を掻き合せた私の両手を掴み上げ、頭の上で一纏にすると、私の指先にナイフを近づけた。
痛烈な痛みが、ナイフが、
「あああぁああ!!?」
指先と爪の間に血が出る程押し込まれた。
痛いってもんじゃない。
神経が傷付けれたんじゃないかと言う痛みに、足をバタ付かせるが、男にしっかりと伸し掛かかられて身動きが取れず痛みに悶える。
「あ、ああ…!」
「いてーだろう?指先って身体の中の感覚の中で鋭敏な方で、拷問にも使われんだァ」
話しながらグリグリと私の指先を弄って愉しそうに笑う男。
「大事な若様を貶すのはこれに懲りたらやめよーなァ唐堂綴」
「あ、あぐ、あ」
言外にこれ以上若様の事を言ったら、他の指先も傷付けると言われて抵抗する気力を奪わる。身体の力が抜けた。
「ナァ俺にも見せてくれよォ若様とオオミカを骨抜きにしたテクよ」
男の舌に付けられたピアスが私の首筋を伝う。
「…っ」
舌が別の生物の様に這い回る感覚が気持ち悪い。
ああ…また獅帥君を悲しませてしまう。
心配も掛けて、私がこんな目に遭わされたと知ったらまた。
別に獅帥君は悪い事していないのに。
何で。
どうして。
「…だ」
「ア?」
男が私の口元に顔を寄せる。
押さえつけられているが、精一杯仰け反った。
怒りが氾濫する。
何でだ、何で、



