それが致命的な行動になる事も気付かせず、るり先輩が携帯を差し出してしまうのも仕方のない事だった。
ルイ君は差し出された携帯を受け取る。
「…本当に携帯だけなんだよね」
るり先輩が頷くと、ルイ君はとびっきりの麗しさを添えた微笑みをるり先輩に与えると骨抜きにされ掛けた彼女の目の前で、トイレの扉を開ける。
そして、
「じゃあ壊すね」
携帯はトイレの便器の中に吸い込まれる様に落ちていった。
ぽちゃん。
そんな間抜けな音と共に「はあ?」と漸く正気に戻ったるり先輩。
「ちょっと!」
大慌ててでトイレの中に入るるり先輩だが、無情にも水に浸された携帯がそこに置いてあるだけで、現実は変わらなかった。
「アンタ…!」
「トイレに落ちた携帯使うの?」
うわあ引くわと言う顔のルイ君に、更に激高するるり先輩。
「そんな訳ないでしょう!どう言うつもりでこんな事…!」
「家族が虐められていたら誰だって守りたくなるでしょう」
ね?と言いながら、ルイ君が私に近付いて手を握る。
ルイ君…。
「家族!?」
「うん家族って言うか、従姉妹だから」
信じられない目で私達を見る。
私以外の家族、全員が美形だから家族として紹介すると皆驚いた顔をするんだよね。(さっき考史を紹介した時は驚かれなかったけれど、ルイ君の写真見せたら流石に驚いていた。)



