「…それは脅しですか」
「まあ怖い。そう聞こえたの?」
「…」
ただ。
脅しであったとしても、言われる要求を飲むしかない。
これは私だけの問題じゃないんだ。
一応妃帥ちゃんのミケとしてはあってはならない事であり、私1人が傷ついて終わる事じゃない。
敵の多い妃帥ちゃんに大きな痛手になる可能性がある。
だから、
「これから皆の前で獅帥様と縁を切らせて下さいとお願いして」
「…」
「だってこの後、適当に頷いた貴方が獅帥様にお願いして私を罰するかもしれないでしょう?文化祭で人が多いんだから丁度いいわ。貴方が人前で獅帥様に土下座して、私の様な者が貴方様に関わるなんて身の程知らずでした。どうか縁を切らせて下さい。とお願いしたら、その場でこの動画は消すわ」
それが獅帥君達と離れる事になったとしても。
恐らく動画を撮ってから、私が1人になる所を狙っていたのだろう。
態々私に選ばせる為に。
動画を本当に消すかは分からないが、これは選べと言われているのではなく、強制だ。
「ほらどうしたの?返事は?」
「…」
私がどっちを選ぶにしろ、るり先輩は動画を拡散する。きっと。
それでも私は分かったと言うしかない。
「わか、」
口から同意の言葉が零れそうになってーーー…。
「ねえ、何しているの?」



