「火渡君久々だね!」
サンキュー助かった!初めて心から火渡君に感謝した!
「あれ1人?」
パッと獅帥君から手を離して近付くと「唐堂先輩!」と元気の良い声が聞こえた。
「洋直ちゃん」
ピョコンと火渡君の後ろから現れたのは、クラスTシャツを着た洋直ちゃんで「先輩とっても可愛いです!」と、以前よりもハキハキとして…何だかとても明るい雰囲気に、文化祭だからテンション上がってんのかなと思っていると、
「烈」
「な、何だよ」
「こっちに」
獅帥君がやや怯えている火渡君の肩を掴んで、強引に何処かに引っ張っていこうとしていた。何処に連れて行くつもりなんだ。
「はあ…獅帥先輩やっぱりとても素敵…いけないいけない!烈!私と先輩彼処の喫茶店で待っているからねー!」
聞こえたのか分からないが一瞬獅帥君が視線を此方に寄せて、廊下の奥へと消えて行く。
「先輩行きましょう!」
「う、うん」
ま、いっか。火渡君怒られそうだけど。(非情だが)
早々に見捨てた洋直ちゃんは「行きましょう」と私を促すので着いて行く。
「洋直ちゃんのクラスは何やってんの?」
「ハリウッドで働いている、その道で有名なホラー映画の特殊メイクをしている親の子がいて、その子の監修の元でお化け屋敷ですね」
「へえ楽しそう」
「はい結構評判いいんで、是非先輩達も来てください」



