そんな優しい彼女に、
「っ…!」
気合いを入れて「ちょっと待って!」と声を上げた。
「あ、の、本当に、大丈夫!あっ…獅帥君には私からっ…連絡しておくから、んっ…今日はやす、みだって伝え、てくれ、ない!?」
「本当に大丈夫…?」
「大丈夫!」
声を張り上げる度に埋まる熱に響いて、彼も眉を顰めた。辛いなら動きを止めてくれればいいのに。
「辛かったら連絡してね?」
「うんありがとう!」
ドアから去る彼女の足音にホッとしていれば、彼は我慢が出来なくなったのか、私を壁に押し付けて攻め立てる動きを強めた。
そこからは嵐の様だった。
壁に追いやられて1度、シャワー室で1度、ベットへと戻って1度…それ以降の記憶は曖昧だが恐らくその後も行為は続けられていたと思う。
彼はいつもの様にいつ消えたのかは分からない。
ただ、
「ハックシュン!」
ずぶ濡れのままベットへと放置されているのに気付いた時には、最近の具合の悪さに拍車を掛ける様に、強い寒気と倦怠感に襲われて後の祭り。
重い身体を引き摺ってシーツを変え、パジャマに着替えてまでやって…意識が無くなった。
起きたらベットの横に倒れていた。
「さ、寒い…」
どうにかベットの上から掛け物を引っ張って自分の身体に掛けるとそのまま床で再度意識を失った。



