渚君の介入もあって(私が獅帥君の言動に困っていると渚君がツッコんでくれたりした)クラス内では生暖かい目で見守られるまでには落ち着いたのに、外のクラスの評価まで気にしてなかった。ここ最近ただでさえ色々あり過ぎて頭がパンクしそうなのに。
「…嘘じゃないんだけど、ほら卵から雛が帰って直ぐに見た物を親だと思うって言うアレで」
「ほうほう」
「…だから飛躍し過ぎだよ。獅帥君と私がそんな」
「ほーう」
凌久君の丸眼鏡越し糸目が薄らと開かれる。その覗いた瞳は信じていなさそうでムッとなった。
「そもそも何からそんな風に思った訳?」
ちょっと苛ついた口調になるのも仕方ない。
凌久君が自分の首をちょいちょい触って、
「角度ええと見えてる」
「へっ…」
そう言われてサーっと青褪めて首元を押さえた。
「ファンデ汗掻いて落ちたんやろう。タートルネックの隙間から角度次第で見えてる。獅帥とちがうなら渚か?」
「違う!渚君はこんな事しない!」
「そないな事しいひんか…お相手の男はあんまりええ男じゃなさそうやな」
「っ…」
ギュウっと唇を噛み締める。
「遠目でつづ見た時に妙にほっこりした様な、色っぽい様な感じやったさかい獅帥となんかあったのか思たんやけどな…まだそっちの方マシやったか」
「…」



