いつかはまた普通に話せればいいんだけど…。
「唐堂は?」
「うん?」
清維との事に頭が持ってかれていた所で、服飾部のクラスメイトに「服になんか要望ある?」と聞かれていた。
「えと要望って?」
「背中に刺青入れてるから背中が見える衣装はやめて欲しいとか」
「刺青なんてあるか!」
そうツッコミながら、ふと思い出す。
『あっ…!』
『はあ…』
グッと噛まれた首の感触と喜影君の吐息。
シングルベッドを軋ませて行われる蛮行。
首から溢れる血を舌で舐めとられて、ゾワゾワと背筋が騒つく。
『んっ…』
『忘れるな』
『…』
後ろから攻め立ていた喜影君の話をぼんやりと聞いて頷くと、耳の近くでフッと笑って私の耳を喰んだ。
「出来れば露出度低めでお願いします…」
若干厚いけどタートルネックのシャツを中に着ているのは、彼があちこちに痕跡を残すからで、スカートの中も長めのスパッツ吐く羽目になっている。
「綴?」
獅帥君の声が頭に響く。
気付いたら獅帥君が立っていて、私を見下ろしていた。白昼夢見てた。
「ごめんねぼーっとしてた」
知らない内に両手まで握っていた獅帥君の手を握り返して、夜の気配を振り払う。
そんな私を見た獅帥君が急に険しい顔になる。
「採寸したら買い出し行っていいんだな」



