過つは彼の性、許すは我の心 弐



「…まあもうそっちでいいか」

「そうだな、終わんねーし。唐堂に合わせるか」

「唐堂黙っていれば…何でもない」

「何でもないって失礼しちゃう!」

 
 更にキーキー言ってれば、ドラフトに参加していた面々が今度は私の仮装について話始める。


「唐堂は和顔だしな」

「でも洋風も悪くない」

「スタイルは思いの外いいしね」

「髪も伸びて来ているし、アレンジは結構浮かぶ」

「いや先ずは2人のコンセプトを決めよう」

「天條と唐堂で浮かぶモノ…」

「月とスッポン?」

「提灯と釣鐘?」

「鯨と鰯?」


 最後の3つ言った奴ら絶対に覚えていろよ。

 て言うかさあ。


「私広報として役不足だと思いまーす」


 幾ら獅帥君が言ったからと言って、平々凡々女子を広報に使うのはちょっとどうかと思う。

 しかも他のメンツが強過ぎて、アイツあの顔して…とか言われるの嫌なんですけど。


「おっと、獅帥君なんだね」


 そう、心の中でスーパー言い訳タイムを発動していたら、制服の袖を引っ張られて、見上げる獅帥君の目と合う。


「俺とは一緒は嫌か?」

「…そう言う訳じゃないけど、私の顔で獅帥君達と並ぶのはちょっと、」


 勇気がいるんですよと言い掛けた私の手を引き寄せて、私の手を掴む。

 ざわつく周囲に、ざわつく私の心。


「俺は綴の顔が好きだから別に他はどうでもいい」