助けにならない大人達の間で、あの双子は守らないといけない、いけなかった。
ソドムから生還して微笑み合う美しい光景。
誰かがどうして、誰も助けないの。
ああ…頭が痛い。
「…結局何が言いたいの」
こんな話を聞かせてどうしたいの喜影君は。
「…本格的にこれから惣倉は動き出すだろう。ガキの頃が可愛くなるぐらい」
喜影君は5歩先からこめかみを押さえる私を哀れ様に見つめる。
そして、
「助けてやるよ」
思いもしない言葉を私に投げ掛けた。
目を瞬かせて喜影君を見る。
「助けるって」
何をどうやって助けるの。
私の問いに、喜影君は動き始める。
「…本格的に話が動いたら俺に話が来る」
「どうして」
1歩、後4歩。
「俺がいつか惣倉の全てを継ぐからだ」
「…」
2歩、後3歩。
「情報を流してやる」
3歩、後2歩。
「話を俺で止める事も出来る」
4歩、後1歩。
「代わりに私に何を、」
ゼローーー…。
させるの、その言葉は世界が一変した事で空中に消えた。
身体がソファーに投げ出される。
ギシリと軋む、古いせいもあるが2人分の重みが加わったから、余計耳に響く。
喜影君が私に覆い被さってくる。
円嘉が狂った様に笑う声が聞こえて来た。
頭が痛くて何も考えたくない。
「ーーーよく知っているもんだろう」



