「都合良く来てくれたし、殴られてもいいから夏波ちゃんへのヘイトを全部買い取ろと思ったんだけど、渚君が買ってくれちゃったね」
理解できる様なモノだった。
へへっと笑う彼女の顔は何処か眩しく見えて、こっちが頭を掻きたくなった。
何でそこまでしてーー…。
「アンタ、」
口を突いて出た言葉は、
「アンタ何のつもりで俺と関わる?」
責める様な、疑う様な言葉になっていた。
「何のつもり?って」
「夏波に言われたから俺と話す様になっただけやろう」
「まあキッカケはね。でもそれだけじゃないよ」
彼女は「自他共に認める悪癖なんだけどさ」と話し始める。
悪癖。
初めの頃、クラスメイトとの会話に出た言葉。
今まで気になっていた言葉に、ゴクリと唾を飲み込む。
「1人の人がいると何考えているのかなってなって、相手が嫌がらなければガンガン声掛けちゃうんだよね私」
「…」
「話すって相手のモノの考え方が分かるから、そこから考えや視界が相手だけじゃなくって自分のも広がるのが好きでさ…。ただ私がガンガン行き過ぎて、その相手の方が…」
何となく言いたい事が分かる。
「…恋愛に例えるんやったら、相手が入れ込み過ぎてストーカー化するみたいな感じやろう?」



