過つは彼の性、許すは我の心 弐



 唐堂綴は、阿呆らしいと言わんばかりに溜息を吐いた。


「しかも君の彼氏も彼氏だよね。夏波ちゃんに振られたからって、君と付き合って、一緒になって夏波ちゃん省いたり陰険な事したり…ダサ過ぎてその男でいいのって感じだけど」


 辛辣な事言うんだな唐堂綴って。

 て言うか夏波に何したんだコイツら。

 事と場合によっちゃあタダでは済まさないが、もし夏波が怪我をしていたら絶対に気付くし、精神的に落ち込んでいる様子もなかった。何方かと言うと楽しそうだった。


…もう少し聞いてみる必要があるな。


 唐堂綴と2人組の声を聞くのに集中する。


「テメエ聞いてれば良い気になりやがって…!」

「こんな所で中学生2人に捕まって、貴重な時間を取られているのに良い気分も何もないよ」


 傍から聞いていると態と怒らせてんのかと思う。

 けれど唐堂綴の方は露骨に面倒臭いと言うだけなので、怒らせている気はないのだと言動から分かる。


 ただ、それが。


「はあ!?アンタこそ何が言いたいのよ!?」


 余計に2人の怒りを煽っているのもまた事実。


「いやだってそもそも夏波ちゃんに手出し出来ないからと言って、私の所に来ている時点で負けているし、ああ彼氏君は綺麗な回し蹴り受けたから完全に負けたんだっけ?」