過つは彼の性、許すは我の心 弐



 皆んなのもまあ予想が着く感じだったけれど、火ノ宮君が犬が可愛く思えるなんて意外かも。


「つづちゃんと話してる時もだけど、俺は夏波の頭を撫でてる時やなあ」

「海祇と居る時の夏波ちゃん可愛いよねー。ああ言う普段女王様っぽい子が子供っぽい姿を見せる所ってキュンとするよね」

「そうか?」


 渚君は不思議そうに首を傾げているが、木野島君は「夏波ちゃん凄い人気だよ?」と言うがいまいち渚君には分からないらしい。身内だと分かりづらい所あるよね。

 でも分かるその気持ち。

 前にも言ったけれど、妃帥ちゃんにも言えるこの法則。

 大人びた凛々しい女の子が、時折見せるちょっとした子供っぽい姿ってキューン!通り越してギューン!になるんだよね。

 木野島君とは良い酒が飲めそうだ。(お酒は20歳から)


「可愛い…」


 獅帥君は私達の話を総合的に聞いて答えを出そうとする。

 そう言えば獅帥君と好きなモノについて話ったっけ。

 あれから少しは増えたかな。

 そんな気持ちで獅帥君の答えを待っていれば。

 
「綴」

「うん?」

「綴」

「うん聞いているよ」

「綴」

「具合悪いの?」


 壊れたレコードみたいに私の名前を呼ぶ獅帥君に不安になって、獅帥君の顔を見上げた。

 逆さに見てても美しく完璧に整えられた顔。