右隣にいた渚君が椅子を引いて私の左隣にいる獅帥君に突っ込むが、当の獅帥君は、はあーやれやれと言う感じで相手にしていなかった。
ーーー獅帥君が生徒会室に居るのは、学校行事でも特大イベントである文化祭準備をしているからだ。
マンモス学園と言うだけあって、クラス、部活、委員会もかなり多く、少数精鋭の生徒会ではかなり大変だった為、獅帥君達含むフレア達が手伝ってくれている状況なんだけれど…。
「分かってるわ!」
「まあまあ海祇…」
「五月蝿いな」
「お前らもだ!当たり前みたいにおるんや!」
獅帥君には全く相手にされなかった為、真向かいに座っていた木野島君、火ノ宮君にまで渚君はツッコミ始め、
「そもそもどの面下げてって感じやわ。自分らも獅帥もよう仲良う座ってんでな、俺が獅帥やったら根性叩き直してる所や」
腕を組んでハッと爆弾を投下した。
木野島君は気不味そうに、火ノ宮君は「海祇には関係ないだろう」と悪態を吐く、が。
「そうやな関係あれへん俺らは助けに行って、関係ある自分らは行けへんかったんやもなあ」
「っ…!」
前までの火ノ宮君ならこの後二言三言付け加えるのに、奥歯を噛み締めて言い返すのを耐えている。
「…渚君まあまあ」
流石に可哀想だと渚君を止めるが、
「繰り返されても困る。俺らはええけど、またつづちゃんが危ない目に遭うたらどないすん」



