過つは彼の性、許すは我の心 弐



 小さな私は色々考えた、どうしたら雲が晴れるかなって考えた結果。

 
『その子達ってどんな子?』


 そんな質問が出た。

 何でそんな事を聞いたのか今でも分からないけれど、私の質問にお月様は。


『…1人は聡明で誰よりも我慢強い子で、』

『うん』

『1人は捻くれているんだけど誰よりも誠実で、』

『うん』

『1人は寡黙で誰よりも優しい子』

『そうなんだ…大好きなんだね』

『ああ…大好きだ』


 愛おしいと言わんばかりにそう言った。


『でも居られないの?』

『そう居たら余計に傷付けるから』

『うーん…』


 無い頭なりに沢山考えた。


『綴?』

『うーんん…』


 考えてーーー…。


『私が代わりに傍にいるよ』


 そんな結論が出た。


『え』

『かもくって大人しいって事だよね』

『う、うん』


 困惑するお月様の事は見ずに捲し立てる。
 

『大人しそうな人に沢山声掛ける!で1人じゃ無いよって言う!』

『そ、それは難しいんじゃないかな』

『ううんつづやる!』


 その時は1番見て分かりやすそうって理由でそう言ったけれど、夢だから突っ込むのアレだが名前を聞いておけよ馬鹿と思う。

 今の私の心境なんて知らず、幼い私は縁側から飛び降りて、拳をグッと握って胸をドン!とやった。


『だからお月様はつづに安心して任せて!』


 何にも解決していないぞ自分。