肩幅も広く、がっしりとした身体つきの割に、爽やかな雰囲気とクッキリとした目鼻立ちが特徴の美丈夫。
「鉄将帰ったんだな」
「ああただいま」
木野島君の呼び掛けに軽く返した彼の名前は武凱鉄将。
一年の時に同じクラスで、イツメンの1人だった。
彼の許嫁であるののちゃんとも大の仲良しで、恐らくこの場で1番仲が良いとも過言では無い程仲が良かったが…。
「つーかびびったわ。唐堂はこんな場所にどうしているんだ?」
「いや鉄将君もどうしてこんな所に…」
言い掛けながら、
『後もう1人はつづもよう知ってる奴やねん』
って凌久君が言っていたけれど、まさか。
「鉄将君ってシンカンなの?」
「ああ俺は獅帥のシンカンだ」
なるほどなあと繁々と鉄将君を見つめる。
鉄将君と言えば、武術を極めるなら武凱家に伝わる武鬼凱無限流派を学ぶべしと呼ばれる様なお家の総本家で、無論鉄将君も例に漏れずその身体能力の高さを有している。
武術を極めている以外にも、スポーツでもかなりの賞を総なめする程の実力者であり、清維並に周囲の評価も高い。
だからシンカンと言われても納得…アレ。
「…鉄将君。つかぬ事を聞くけど」
「どうしたんだ?」
「鉄将君ってフレアに所属していたりする?」
「しているけど、それが?」
CMに出れそうな程のフレッシュな笑顔。



