「最悪ここに集まっちゃうかもねえ…その中にノーモーションで人の耳にナイフで穴開けちゃう様な人いるから、貴方達どうなっちゃうかなあ」
「…」
もう怯える声すら出ずに女達は、狂人に害を与えられない様に身体を縮こませるだけ。
後一押し。
「SMプレイした事あってもーーー本当に穴開けられた事はないでしょう?」
満面の笑みを添えて、私の言葉を止めに突き刺す。
勝手に恐ろしい事を想像した女達は、
「…あ、のどうすればいいで、しょうか」
1人の女が事実上の敗北宣言をする。
「じゃあお外でましょうねえ」
私は微笑みながら(スタンガンバチバチは忘れずに)女達に外に出る様に促した。
粛々と出て行く(倒れた女は押し付けた)女達を見ながら、ありがとう惣倉君上手く言ったよと、今頃私の為に頑張って足止めする可愛い後輩にお礼を言った。
『先輩はこれ着て下さい』
『こ、これ着るの?』
『はい』
言われた時は踊り子衣装の薄さに目が入ったが、皆んなが奮闘している時に恥ずかしいとか言ってられないと思い直す。
『よし!』
ガバッと着ぐるみを脱いで、中に着ていた服に手を掛ける。
『唐堂!思いっきりよ過ぎだろう!』
『そこが先輩の良い所です』
くるりと背を向けた男性陣を置いて、薄過ぎる衣装を四苦八苦しながら着る。



