勿論怒りの矛先はベッドで未だに起き上がらずに好き放題されている大馬鹿野郎で。
「大馬鹿って、客になんて口の聞き方、」
「ああもう…」
時間がない。
強行突破だ。
私は惣倉君の言ってたいた事を実行した。
「何する、」
女の声を無視して、少しでも掴んだら破けそうな衣装をグイッと掴み、バチンッ!
「きゃああ!!」
「誰か来て!」
女は白目を剥いて後ろに仰け反った。
一応頭をぶつけない様に力を徐々に抜いて、女を床に下ろす。
すると下着より薄い布を纏った女達の中から、こんな場所で唯一神聖さを纏う男が起き上がった。
はだけた男の肌には赤い花が咲いていて、思いっきり舌打ちしたくなるのを堪える。
「おはよう。お義兄さん」
「…」
私はヴェールを上げて、片手にスタンガンをバチバチとさせながらニコニコ笑う。
「いや…!」
1人の女がベッドから慌てて降りて扉に向かおうとするのを、
「はあいやめましょうね」
「ひっ!」
スタンガンで牽制する。
「下がってね。じゃないとそこの女と同じ目に遭わせるから」
ジリジリと女は後退しベッドまで戻る。
「ええと先ず皆んなベッドから降りて」
言う事を聞くかどうか迷っている様な雰囲気を感じ、すかさずスタンガンを鳴らした。
ビクツク女達。
よしよし怖がっているな。



