『…俺らはちゃあんと遊びに来たつもりだが?』
『その格好でか?』
想像の中で8割ぐらい天ヶ衣さんをボッコボコにしていたら、話が進んでいた。
と言うか、ドーベルマンが誰もが触れない事を触れていた。
『なんや。ここはどんな性癖でも受け入れてくれる楽園って聞いたで』
『どんな性癖だ』
ドーベルマンの気持ちも分からないでもないと心の中で言っておく。
『この格好でヤる方が燃えるんや』
そう嘯く渚君に、
『そんな訳あるか!その格好、』
遂にドーベルマンの人が声を荒げる。
『ーーー何故ナマハゲなんだ!?』
そして、誰もが触れなかった事を指摘した。
『世の中にようさん色んな人間がおるんやで、なあ?』
『ねえー』
ナマハゲの赤と青に扮装した渚君と夏波ちゃんがねーと言い合っているけれど、私も変装するならもっと違うのあったと思った。(それ言うとカールさんも、何でそんな物持っているのって話にもなるんだけれどね)
『た、確かにこの場所は楽園だが見た事ない!』
『こんな所いるから知れへんのやろう。世界はもっと広いねん』
『黙れ!』
完全に渚君のペースに呑まれているなあの人。
『子供に手ぇ出す連中よりは100倍マシやろ』
それもそう。
どんな性癖でも他人に迷惑を掛けなければ全然いいと思う。
『おい乗せられるな』
『しかし…!』



