過つは彼の性、許すは我の心 弐

 

 埜々ちゃんは『…鉄将君のご両親やお兄様やお姉様方に言われたんですが、』と話し始める。

 鉄将君も『え、えと』なんて戸惑っている所から察するに、鉄将君はどんな話か分からない様だった。私も分からない。


『“初めはこんなか弱いお嬢さんが、家でやっていけるかとても心配したんだけど、今はシンカンの嫁としても、鉄将のパートナーとしても文句ない、将来が楽しみな自慢の武凱の娘だと思っている”って言われたんです』


 急に惚気か?こんな時にある意味凄いな埜々ちゃんと思った私と『の、埜々…何だよ急に』と少し照れた表情をした鉄将君。

 そこで埜々ちゃんの『ただ、』と言う言葉のカットインが入った。

 くるりと漸く鉄将君の方を振り向いた埜々ちゃんは、手を頬に当てながら困った風に。


『“だからこそ鉄将なんかの嫁で良いのかって思っちゃって、皆んなで話し合ったんだけど、もし埜々から見て鉄将が埜々の夫に相応しく無いって思ったら、私達が責任持って良い男を紹介する”って言われ、』
『はあ!?』


 鉄将君の腹から出た大きな声。久々に鉄将君の大きな声を聞いたな。此処に来てからえ、とか、あ、とかしか聞かなかったし。


『何でそんな話になってんだ!?』


 そろそろ病院の人に怒られるんじゃないかとヒヤヒヤだ。