第三章

      一、高一、奇妙な出来事①
 そう言えば未練について補足だ。未練をクリアしたら篦薇様がミリアしたと伝えてくれるらしい。今さっき知ったのだが?
 高校生の一年生での出来事からまとめて考えようと思っていたのだが、最初から想定外のことが起きた。
「青葉ソラです!よろしく」
…高校生だっとのか?まあ年齢不詳と言っていたから何歳にでもなれるだろう。低身長ということで通せばなんとかなるか。っていうか俺のときは冷たかったくせに、演技力やばいな!…こういう時の相場って、決まってなかったか?
「はい、よろしく。みんな仲良くしてやってなー。じゃあソラの席は嶺一の隣な」
と担任が言った。ほらやっぱり。転校生は主人公の隣の席って決まってるんだよ。そう思っていたらソラがコソコソと話しかけてきた。
(学校に潜った方が調査進めやすいと思ったんだよ。相談なしに悪かった)
と。謝るんだ。俺もコソコソと返した。
(いや、確かにそうだな。俺こそ悪かった)
(お互い様だな)
と、ニヤッと笑い返してきた。むかつく。
「はい、授業を、と思ったんだが、なんでもバスケットをしてみようと思う」
何故?高一で初めの授業だからか。俺の苦手なタイプだ。あくまで一週目ではしてないな。とりあえず椅子を丸くする。真ん中は転校生のソラからということになった。どんな感じのお題にするのかな、と気になった。
「えーっと。じゃあ、悩みを抱えている人!」
ゲッ。俺は強制なやつじゃねーか。渋々立つかー。しかもわざと悪しく悩んだふりするのやめろ!俺立たせる気だっただろ…結構な人数が立っていた。俺だけじゃなくてよかった。ソラが俺の方を見て言った。
「悩みあるなら僕に相談してみなよー。ここでは言えないけど秘密のアルバイトみたいなの入ってるから」
秘密のアルバイトみたいなものとは、名探偵(自称)のことだろうな。俺の方を見ていたのは俺が相談済みだったからか?というふうなことを考えていると、座り損ねた。すぐお題を考える。お題は
「バイトをしている人」
にした。ソラは立つだろうからソラが座っていた椅子の方に走った。ソラにずるいと言われたが、最初に仕掛けたのはソラだからな。そのあと、俺とソラが真ん中になることは一切なく終わった。何回か立ったがな。