最強総長に能力買われました!

教室に戻った途端、皆に囲まれて質問攻めにあう。


「峰内さん!どうゆうこと!?」とか、「何で連れて行かれたの!?」とか、「夜神様と知り合いだったの!?」とか一気に質問されて頭が混乱してきた。

こあちゃんも遠くでアワアワしている。
こあちゃん、ごめんね〜。


「み、みんな。一旦落ち着いて〜。」


って言ったらみんなに…



「「「落ち着いてられないよ!」」」



って突っ込まれちゃった。

どうしよう…と、悩んでたら、後ろから声が聞こえた。


「みんな、気になるのは分かるけど、落ち着こう?空羽ちゃんが困ってるよ。」


この声は…!

後ろを振り向くと、背の高いかっこいい男の子が立っていた。


「「奏斗くん!」」


私とみんなの声が重なる。

いつも通り、周りにいる女の子たちが目をハートにしてる。

彼は、同じクラスで人気者の柳奏斗(やぎかなと)くん。
整った顔立ちに青みがかった瞳が特徴な爽やかイケメン。
さらに文武両道で何でも器用にこなすし、誰に対しても優しいから、女の子だけでなく、男の子からも人気なんだ!
みんなからは王子様って言われてる。

奏斗くんとは、2年生になったばかりの頃に向こうから話しかけてくれて、そこから仲良くなった。


「空羽ちゃん、大丈夫?」


奏斗くんが顔を覗き込んで心配してくれる。


「うん…!大丈夫だよ!」


心配させまいと、笑顔で返す。

相変わらず優しいなぁ。

奏斗くんと喋ってたら、みんながハッとした表情になった。


「あっ、ごめんね…。困らせちゃったよね…。」


クラスで発言力のある石崎さんが申し訳なさそうに謝ってくれる。
みんなも申し訳なさそうに俯いている。


「大丈夫だよ〜!みんながそうなるのはしょうがないよ。」


私なんかが夜神くんに連れて行かれてびっくりしただろうなぁ。申し訳ない。