「おつかれ。今日はここまでにしよう。」
一時間ぐらいぶっ通しでやって息が乱れてきたとき、夜神くんが言う。
終わった〜。
「ふぅ、疲れた〜!」
私は大きく伸びをする。
その間に夜神くんがソファに座る。
「特に教えてないけど、戦えてたな。」
「ほんと?よかった〜。」
夜神くんの言葉にめちゃくちゃホッとした。
これでできてなかったらショックだもん。
「ふっ、じゃあおやつにしよう。」
夜神くんが笑ってソファに手招きしてくれる。
駆け寄って隣に座る。
夜神くんが荷物の中から取り出したのは、小さな瓶に入ったプリンだった。
えっ、これって朝から長蛇の列ができる、あの話題のプリンでは!?
「夜神くん、これって…!」
「ん、食べていいよ。」
やった〜!
私はすぐに手に取り、蓋を開ける。
プリンについていたスプーンでパクリと食べる。
「ん〜!!美味し〜!」
美味しすぎて溶けそうだよ〜!
思わず頬を押さえる。
そのまま味わって食べてると、隣から視線があるのに気が付いた。
「なに〜?」
「いや、おいしそうに食べるんだな〜って思って。」
「そりゃそうだよ〜。だってスイーツの中でもおいしいとされるプリンだよ〜?美味しくないわけがないよ〜!」
夜神くんが、急に熱弁した私に驚いてる。
というか、夜神くんは食べないのかな?
もう一つ、でてるのに全く手をつけようとしない。
「食べないの?」
「あっ、…食べる。」
ぱっとプリンを手に取った夜神くん。
こころなしか、顔が赤いような…?
…まあ、気のせいか。

