最強総長に能力買われました!

待たせちゃってた。


「夜神くんおまたせ〜。待たせてごめんね〜。」


夜神くんに駆け寄りながら謝る。


「別にいいよ。俺が早く来すぎただけだから。」


夜神くんが気を遣わせないように、そう言ってくれる。

相変わらずやさしいなぁ。


「ありがと〜。じゃあ行こっか〜。」

「ん、こっち。」


夜神くんが前を歩いて案内してくれる。

しっかり道を覚えなきゃ!

私は気合を入れて夜神くんについて行った。


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

駅から二分ほど歩くと倉庫に着いた。

薄灰色の、少しボロい倉庫。

大きいな。

扉を開けて中を覗くと、端っこに大きめの机とソファだけがあって、それ以外はない。

ほとんど空っぽの状態だった。

だからか、外から見た時よりも広く感じた。

これなら今すぐ使えそう!

私は警戒しながら机に近づく。

ホコリが被っていて、最近は使っていなかったことがうかがえる。

隣に夜神くんが来る。


「これだけか…。ここに荷物置いてさっさと始めよう。」

「うん、そだね〜。」


軽くホコリを払って荷物を置き、倉庫の中央へ移動する。

夜神くんも荷物を置いて来る。


「広いね〜。」

「ここに来たの、久しぶりだな…。」


夜神くんが懐かしむように見回す。

私も見回そうとしたとき、視界の端っこでなにかが動いた。

こっちに向かってる!

私は慌てて距離をとった。