「あ〜空羽ちゃん、おはよ~。」
翌日、いつもの時間に学校に着く。
いつものように親友、南胡亜ちゃんが話しかけてくれる。
こあちゃんは眠たいのか、口調がふわふわしてる。
こあちゃんは肩下までの茶髪に、長めの前髪が特徴的な女の子。私の信頼できる親友!
人見知りで前髪で目を隠しているけど、実はとっても可愛い顔立ちをしているの。本人は気付いてないけど。
「こあちゃん、おはよ〜。すごい眠そうだね〜。」
「うん、昨日夜更かししちゃった〜。」
「へ〜。何してたの?」
「えっと、ちょっとだけ勉強して、後は本読んでたかな〜。」
「ふふっ、こあちゃんらしいね。」
なんて、のんびりおしゃべりしてたら、廊下の方が騒がしくなった。
「どうしたんだろ〜?」
そしたら、近くにいた女の子たちの話し声が聞こえた。
「ねえねえ、あそこに夜神様がいるらしいよ!」
「えっ、ほんと!?見に行こ!」
夜神様?
「ねぇこあちゃん、夜神様って、あの夜神様なのかなぁ?」
「わかんないけど…。騒がしいからそうなんじゃないの〜?ふわぁ。」
こあちゃんは興味が無いとでも言うようにあくびをする。
夜神様っていうのは、この学校に存在する暴走族「Nox」の最強総長。
フルネームは夜神海月。
冷酷で無慈悲な性格で有名。だけど、顔が整っていて女の子たちから人気がある。
いつも学校を休んでるんだけど…。

