「ありがとう。」
夜神くんがそう言って私の頭を撫でる
視線を向けると満面の笑みを浮かべていた。
ドキッ
って、何ドキッとしてるの!
でも…、綺麗な顔にキラキラスマイルをつけて頭撫でるって攻撃力が高すぎる!
ふ、不可抗力だ!
「ふっ、空羽顔真っ赤」
「っふぇ!」
ドギマギしてる時にからかってくるもんだから、変な声が出ちゃったよ〜!
俯いて顔を覆いながら、心の中で悶絶する。
…と、
「す、ストップストップ〜!」
いつの間にか近くに来ていた朝比奈先輩から、ストップがかかった。
た、助かった〜。
夜神くんは少し残念そうな顔をしている。
いや、何で残念そうなのよ!
「ふ、二人とも何の話ししてたの〜?全然ついていけてないんだけど〜!しかも最後のイチャイチャは何!?よそでやってよ〜!」
「い、イチャイチャなんてしてませんよ!」
朝比奈先輩がそんな事を言い出すから、絶対顔真っ赤だよ〜!!!
壁際を見ると、水渡田先輩は頭を抱えていて、昼影くんは小さく口を開けて呆然としている。
あ〜!もう!
とりあえず能力についてだ!
私は説明するために、真っ赤になりながらみんなを呼び集めたのだった。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
「なるほど…?」
「さすがに信じませんよね〜。」
私たちは倒した人たちを家に帰らせ、一つのテーブルを囲って座っている。
そして、今説明が終わったところだ。
能力のことについて話すのは正直かなり怖かった。
でも、みんな変な目で見ずにしっかり話を聞いてくれた。
本当にバレたのがこの人たちで良かった。

