「ちなみに僕と狼火くんが幹部で、夕くんが副総長だよ〜。あ、あと、君がケンカできるっていうことはここのメンバーしかしらないからね〜。」
朝比奈先輩が付け足す
しれっとバラしてる…!
チラリと夜神くんを見ると、気まずそうに目をそらしている。
怒りたかったけど、やめておいた。
その行動の奥に何かある気がしたから。
それはそうと、やっぱり地位の高い人たちなんだな〜。
でも昼影くんはちょっと意外。
「あ〜!今、狼火くんは意外だなーとか思ったでしょ。」
思ったことをぴったり言い当てた朝比奈先輩。
「いえ…、そんなこと思ってないですよ〜。」
び、びっくりした〜。
そして一応隠す。
顔にでないように気をつけてたんだけどな〜。
「いやっ、絶対思ってる!」
「どうしてそんなに言い切れるんですか?」
顔にでてたかなぁ?
「だって、このこと言った人たち全員意外だって言ってたもん!」
片方の頬を膨らまして言う朝比奈先輩。
…凄い決めつけだ。
合ってるけど。
まぁ、顔に出てないみたいだしいっか。
「狼火くんは、本気出したら、いっっっちばん強いんだからね!」
「へぇ〜。一番なんですか。」
そんな感じがしないから驚きだ。
「えっと…、僕そんなに強くないですよ…?」
黙って聞いていた昼影くんが恐る恐る割って入る。
「いや!強いよ!この僕が保証する!」
そう言って朝比奈先輩は席を立って狼火くんに詰め寄る。
狼火くんは若干引き気味だ。
「陸、ちょっと落ち着け。」
「むぅ…。はーい…。」
水渡田先輩になだめられ、ちょっと不服そうな顔の朝比奈先輩。
「でも、狼火くんは強いからね!」
朝比奈先輩が念押ししてくる。
それを水渡田先輩が背中をさすって落ち着かせている。
仲がいいんだろうな。
「は、はい…!」
どう反応すればいいのかさっぱりだったので、とりあえず頷いた。
すると、満足したように席に座った。

