「こいつが例のやつだ。」
また私に視線が集まる。
「へ〜、この子か〜!かわいいね!」
可愛い感じの人がすぐに反応する。
「ねぇ、名前何て言うの?」
大人っぽい人が質問してくる。
「えっと、中二の峰内空羽です。」
「空羽ちゃんか〜!よろしくねっ!」
「よ、よろしくお願いしま〜す。」
可愛い感じの人がまた一番に反応してくれる。
明るくていい人だなぁ。
「僕は朝比奈陸、中三だよ〜!」
この人…朝比奈先輩がにっこり笑顔で教えてくれる。
黄色のメッシュのはいったふわっとした髪型で、服はジーンズの長ズボンにワンポイントの薄手のパーカーだ。
シンプルだけど可愛い顔立ちをしているからオシャレに見える。
そんなことないけど。
「俺は水渡田夕。陸と同じ中三だ。よろしくな。」
大人っぽい人…水渡田先輩が微笑んで教えてくれる。
水渡田先輩は、ボブぐらいの長さの茶髪をハーフアップにしている。
服は隣の学校の制服で、軽く着崩している。
さらに耳にピアスを付けている。
水渡田先輩も顔が整っているからめちゃくちゃかっこいい。
「よろしくお願いしま〜す。」
最後の一人に視線を向ける。
「えっと…、僕は昼影狼火と申します。中二です…。」
その人…昼影くんがオドオドしながら教えてくれた。
「よろしくね〜。」
できるだけ優しい笑顔になるように微笑む。
そしたら安心してくれたようで、小さく微笑んで「よろしく。」と返してくれた。
昼影くんは長い前髪で目元を隠している。
服は私と同じ正鳳学園の制服を着ていた。
同い年だけど、はじめましてだから他のクラスだ。

