「私、ちゃんと帰って来るよっ」


まるで一生会えないかのようにめそめそ抱きついてくるお父さんをなだめた。


「わ、わかってる。......だけどいつか約束をしてくれないか?」


え?あの約束以外にもなにかあるのかな?


私が疑問に思っているのを感じたのか、こほんと咳払いをして口を開いた。


「学園に通うのなら、これをつけてもらいたいんだ!」

そういって私の目の前に小さな段ボールをおかれた。


な、なんだろう。


「念のためと思って用意しておいてよかった。何しろ海空学園は男子生徒が七割だからな、かわいい娘を通わせなくないっ」