大学生に戻る 居酒屋での再会後
たすくの部屋
たすく視点
たすくのシンプルな部屋
ベッドに寝転がり、スマホを手に何度も画面を確認。眉をひそめ、イライラした表情。
たすく
(この俺様が番号渡したのに、無視か?)
たすく、スマホを投げ出し、腕を頭の後ろに組む。
たすく、ベッドから起き上がり、髪をかき上げる。鋭いグレーの瞳が映る。
中学生のひなたが泣きじゃくる姿がフラッシュバック。
たすく
(一人暮らしなんて、危なっかしいだろ)
たすく、むすっとした顔で大学へ向かう。
ひなた視点
大学の講義待ち時間
ひなた
(たすくくんと会うなんて思わなかった)
電話番号の書かれたレシートをじっと見る。
入学式のあとの居酒屋でのたすくとの再会を思い出し、まだソワソワしているひなた。
ひなた
(……かけて何話せばいいのかな)
学生モブ(ひそひそ声)
「お、女子いるじゃん」
「結構かわいい。隣座ろうかな」
ふと周りを見ると、ほぼ男子ばかりの空間。
ひなた 不安顔
(なんか見られてる気がするけど、変なとこないよね?)
周囲の男子が軽く話しかけてくる。
男子A
「どこから来たの?」
男子B
「工学部に来た理由は? 女子珍しいね」
男子C
「サークルってもう決めてる?」
人見知りで戸惑うひなた。
そのとき、隣に一ノ瀬蒼が現れる。
中性的 細め 美少年 ふわふわの外国人パーマぽいくせ毛
蒼(軽く手を振って)
「昨日、新入生歓迎会で隣にいたの、覚えてる?」
ひなた(ちょっと安心して)
「あぁ」
(女子みたいにかわいいから話しやすいな)
授業中。
蒼がノートを見せたり、冗談を交えて話しかける。
蒼
「……って俺、自己紹介まだだったね。一ノ瀬蒼。よろしく」
ひなた
(男子苦手なのに話しやすいな)
蒼(ひなたの耳元で)
「昨日声かけられてた人、建築学科のキングだよね」
ひなた(ぽかんと)
「キング!?」
蒼
「かっこいいからモテモテなのに、女子に超冷たいから、殿上人扱いらしいよ」
ひなた
(王子様からついにキングに……)
学食
蒼と数人の男子に半ば強引に連れられて学食へ。
蒼、ひなたにやたら近い距離で話しかけてくる。
蒼(いたずらっぽく)
「サークル決めてないなら、一緒に回らない?」
学生モブ
「お前、距離感おかしいって」
蒼 悪気なく微笑む
「かわいい女子と仲良くなりたいのは、みんな一緒でしょ?」
蒼の軽妙な口調に翻弄されつつも、少し笑顔になれるひなた。
ひなた
食堂の奥に視線をやると――
キラキラした集団が食事している。
学生モブ 憧れの目線
「なにあれモデル?」
蒼(ひなたの視線を追って)
「お? 噂のキング」
たすくと目が合う。
静かな緊張感。
たすく、スプーンを持つ手を止め、無言のままひなたをじっと見つめる。
蒼、気づいてわざとひなたの髪に触れ
「ゴミついてる」
色っぽく微笑む
たすく 二人を見てイラっとしてパスタの上にフォークをグサッと刺す。
美女の隣にいるたすくを見て、ひなたの表情が一気に引き締まる。
(すごいお似合いだ)
食事を終え、トレイを返すと――
たすくがカツカツと歩み寄り、ひなたの腕をつかむ。
たすく
「来い」
ひなた、驚きつつ引っ張られていく。
モブ学生(ざわざわ)
「たすくくんが女子に声かけるなんて」
蒼 からかうように
「ヒュー」
学食の裏・人気のない通路
壁際に連れてこられたひなた。
たすくが彼女の目の前に立ち、腕をついて壁ドン
顔アップ
ひなた 真っ赤な顔で
「え? え?」
たすく(顔アップ・低い声)
「電話」
ひなた しどろもどろに
「あ、しようかと思ってて」
たすく むッとした顔
「俺が自分から番号渡したことなんてないんだけど?」
ひなた、意味が分からず困惑した顔。
その距離は、キスできるほど近い。
ひなた
(近すぎ……。心臓、止まりそう……)
たすく 静かに
「スマホ」
ひなた
「えっ」
たすく
「スマホ出して」
ひなた、戸惑いながらスマホを差し出す。
たすくはそれを受け取り、勝手に自分の連絡先を入力。
たすく ぶっきらぼうに
「一人暮らしで困ること、あるだろ」
ひなた
(心配してくれてたんだ……)
たすく
「スキだらけで危なっかしいんだよ」
たすくはスマホを返すと、何も言わずにその場を離れる。
ひなた、ドキドキしたまま、壁にもたれかかるようにして立ち尽くす。
たすくの部屋
たすく視点
たすくのシンプルな部屋
ベッドに寝転がり、スマホを手に何度も画面を確認。眉をひそめ、イライラした表情。
たすく
(この俺様が番号渡したのに、無視か?)
たすく、スマホを投げ出し、腕を頭の後ろに組む。
たすく、ベッドから起き上がり、髪をかき上げる。鋭いグレーの瞳が映る。
中学生のひなたが泣きじゃくる姿がフラッシュバック。
たすく
(一人暮らしなんて、危なっかしいだろ)
たすく、むすっとした顔で大学へ向かう。
ひなた視点
大学の講義待ち時間
ひなた
(たすくくんと会うなんて思わなかった)
電話番号の書かれたレシートをじっと見る。
入学式のあとの居酒屋でのたすくとの再会を思い出し、まだソワソワしているひなた。
ひなた
(……かけて何話せばいいのかな)
学生モブ(ひそひそ声)
「お、女子いるじゃん」
「結構かわいい。隣座ろうかな」
ふと周りを見ると、ほぼ男子ばかりの空間。
ひなた 不安顔
(なんか見られてる気がするけど、変なとこないよね?)
周囲の男子が軽く話しかけてくる。
男子A
「どこから来たの?」
男子B
「工学部に来た理由は? 女子珍しいね」
男子C
「サークルってもう決めてる?」
人見知りで戸惑うひなた。
そのとき、隣に一ノ瀬蒼が現れる。
中性的 細め 美少年 ふわふわの外国人パーマぽいくせ毛
蒼(軽く手を振って)
「昨日、新入生歓迎会で隣にいたの、覚えてる?」
ひなた(ちょっと安心して)
「あぁ」
(女子みたいにかわいいから話しやすいな)
授業中。
蒼がノートを見せたり、冗談を交えて話しかける。
蒼
「……って俺、自己紹介まだだったね。一ノ瀬蒼。よろしく」
ひなた
(男子苦手なのに話しやすいな)
蒼(ひなたの耳元で)
「昨日声かけられてた人、建築学科のキングだよね」
ひなた(ぽかんと)
「キング!?」
蒼
「かっこいいからモテモテなのに、女子に超冷たいから、殿上人扱いらしいよ」
ひなた
(王子様からついにキングに……)
学食
蒼と数人の男子に半ば強引に連れられて学食へ。
蒼、ひなたにやたら近い距離で話しかけてくる。
蒼(いたずらっぽく)
「サークル決めてないなら、一緒に回らない?」
学生モブ
「お前、距離感おかしいって」
蒼 悪気なく微笑む
「かわいい女子と仲良くなりたいのは、みんな一緒でしょ?」
蒼の軽妙な口調に翻弄されつつも、少し笑顔になれるひなた。
ひなた
食堂の奥に視線をやると――
キラキラした集団が食事している。
学生モブ 憧れの目線
「なにあれモデル?」
蒼(ひなたの視線を追って)
「お? 噂のキング」
たすくと目が合う。
静かな緊張感。
たすく、スプーンを持つ手を止め、無言のままひなたをじっと見つめる。
蒼、気づいてわざとひなたの髪に触れ
「ゴミついてる」
色っぽく微笑む
たすく 二人を見てイラっとしてパスタの上にフォークをグサッと刺す。
美女の隣にいるたすくを見て、ひなたの表情が一気に引き締まる。
(すごいお似合いだ)
食事を終え、トレイを返すと――
たすくがカツカツと歩み寄り、ひなたの腕をつかむ。
たすく
「来い」
ひなた、驚きつつ引っ張られていく。
モブ学生(ざわざわ)
「たすくくんが女子に声かけるなんて」
蒼 からかうように
「ヒュー」
学食の裏・人気のない通路
壁際に連れてこられたひなた。
たすくが彼女の目の前に立ち、腕をついて壁ドン
顔アップ
ひなた 真っ赤な顔で
「え? え?」
たすく(顔アップ・低い声)
「電話」
ひなた しどろもどろに
「あ、しようかと思ってて」
たすく むッとした顔
「俺が自分から番号渡したことなんてないんだけど?」
ひなた、意味が分からず困惑した顔。
その距離は、キスできるほど近い。
ひなた
(近すぎ……。心臓、止まりそう……)
たすく 静かに
「スマホ」
ひなた
「えっ」
たすく
「スマホ出して」
ひなた、戸惑いながらスマホを差し出す。
たすくはそれを受け取り、勝手に自分の連絡先を入力。
たすく ぶっきらぼうに
「一人暮らしで困ること、あるだろ」
ひなた
(心配してくれてたんだ……)
たすく
「スキだらけで危なっかしいんだよ」
たすくはスマホを返すと、何も言わずにその場を離れる。
ひなた、ドキドキしたまま、壁にもたれかかるようにして立ち尽くす。
