「あー!!疲れたわ〜久しぶりにこんな身体動かしたわ」
佐原はテニスコートにゴロンと寝転がった。
「佐原何やってんの!?」
と言うと、
「ちょっと汚いけど、テニスコートに寝転がるのも結構気持ちええねんて。伊藤もおいでや」
と横を叩く。
テニスコートに寝るというのもちょっと抵抗があったが、
佐原の世界を一緒に見てみたくて、
夏希もゴロンと寝っ転がった。
「わ……綺麗………」
真っ青な空が広がっていた。
雲がゆっくり流れ、かすかに鳥の声が聞こえる。
木々のざわめきも………。
「……やろ?
人がおらん時、テニスコートに寝っ転がって空見るのも好きやったんや。心が落ち着いてな」
と佐原が優しい声で話す。
夏希は空を見つめながら、その声を聞いていた。
「やすらぐね……」
少しゆったりとした時間を感じると、
「あーーーー!!!」
と、佐原が急に叫んだ。
「な、何!?」
と、夏希は佐原にバッと向いた。
「お、こっち向いてくれた」
佐原もこちらを向いていた。
「……は?」
「伊藤の顔見たくて叫んだ」
と、イタズラっ子のように笑う。
「………何やってんの」
恥ずかしくなって、夏希は前を向こうとするが、
「ふふふ、伊藤かわええな」
と急にデレた。
「ばっ、ばか!」
夏希は真っ赤になって佐原を軽く叩く。
「いたいたいた!!」
と、嬉しそうにしている。
パッと佐原は夏希の手をつかみ、
夏希と佐原の目が合った。
夏希は佐原に惹かれている……それは隠せない気がした。
でも、まだそれを伝える勇気は無い……。
「……伊藤」
「……な、何」
佐原がだんだんと近づいてくる……。
しかし、
「あーーー!あかん!!こうしてると手ぇ出してまう!!」
と、佐原は叫んで立ち上がった。
夏希はポカンと寝転がったままの姿勢でバタバタする佐原を見ていた。
「ぷっ……アハハハハハハ!!」
夏希はそんな佐原が面白くて笑う。
お腹を抱えてゴロゴロしながら笑った。
佐原は待つと言ってくれた。それを忠実に守ってくれている……それも嬉しかった。
「伊藤……笑うとるのはええけど、めちゃセクシーやからな!」
と、佐原はスコートとはいえ、脚丸出しの夏希がテニスコートでゴロゴロするのにはムラっと来たようだ。
「!!!」
普段ジーパンやズボンなのですっかり忘れていた。
夏希はスッと立ち上がり、乱れを直した。
