犬猿の仲でも溺愛が止まりません!


遊園地デートから1週間後、
佐原とデートする日がやってきた。

『気張らんと、ラフな格好で良いからな!』
と、前日にメッセージが来た。

何を着ていけばいいのか、果たしてスカート……いや、無い!
でも、デニムにTシャツじゃラフ過ぎる!?と
悩んでいたところだったのでありがたかった。

その優しさにキュンとしてしまう自分が悔しい。
夏希は、悶々としながら待ち合わせに向かった。




「おう!」
佐原は、いつものようにちょっと早めに待ち合わせ場所に来ていた。
佐原もラフな格好をしている。
「おはよ……」
夏希は、結局いつも着慣れたデニムにTシャツ、リュックにした。


「さ、行こか!」
佐原はニカッと笑い、夏希の手を引き、進み始めた。
「ど、どこ行くの?」
と、聞くが、
「まぁまぁ、お楽しみや!」
とニヤニヤして教えてくれない。
「もうっ!」
むくれるとそれにもニカッと笑い、
電車に乗って、ある場所に着いた。


「ここ……?」
着いたのは、K大学だった。


「俺の大学やで、知らんの?」
「あー、確かにそんなこと言っていたような……」
「今日はテニスやろうかと思てな!」
「え!ムリムリ!やったことないよ!」
「足も速いし、野球やってたんならやれるて」

ふふーんと鼻歌を歌いながら、テニスコートに向かう。
身体を動かすのは嫌いではないから、付いていくことにした。

「うちの大学のテニスコートはOGOBでも借りられるんよ」
「ふーん」
「今日はデェトやから、ちょこっとな!」

まだ上半期が終わったばかり、七月の前半なのでそこまでは暑くないのが良かった。




「着替えも借りられるみたいだから、借りてこ〜まぁ、忘れ物を貸し出し用にしてるぽいけどな!」

卒業生などが忘れ物をそのままにすることはよくある。
本当はちゃんと持ち帰ってほしいが……。K大も例外ではないようだ。

受付のおばさんに借りたちょっと洒落た運動服を来て、
テニスコートに着いた。