その頃、彩香と樹はパーク内のゲームセンターにいた。
「夏希と佐原くん大丈夫かなぁ」
「まぁ、こういうことは二人にしか解決できないから」
「そぉだよねぇーあっ!これやりたい!」
彩香はカバの口にボールを投げるゲームに近寄った。
「いらっしゃいませぇ〜」
お姉さんが箱に入ったボールを彩香に渡す。
「いいのぉ?やって」
「もちろん!彩香ちゃんの野球の腕前見せてもらおうかな〜」
「えぇ~緊張〜」
と、言いながら、始まりのブザーと音楽が流れ始めると、
彩香はまるで吉田◯保里を思い出させる動きで、
フンフンフン!!と力強く、カバの口にボールを入れていく。
ボムッボムッ!
ゴムのボールが鋭い勢いでカバの口に入り、
樹はあっけにとられた。
カンカンカンカンカーーン!!
「はい、しゅうりょ~う!!
お姉さん強いですねぇー!!」
「えっ、そんなことないですぅ~!」
点数が出る。
プルルルルルルル!バンッ!
『100ポイント!!!』
カランコロンカランコロンカランコロン〜♪
お姉さんが大きなウサギのぬいぐるみを彩香に渡す。
彩香は、乱れた服を直し、ぬいぐるみを抱きしめると
「樹さん、次どうぞっ♡」
と、可愛く話しかけた。
「ぷはっ!!!アハハハハハハ!!」
樹が突然爆笑した。
「え!樹さん?」
コテンと首を傾げて彩香は不思議そうにする。
「ぷっ!……なんでまた可愛く戻れるの?あのパワーはどこから来てるの?アハアハハッ!」
樹は腹を抱えて、笑いが止まらない。
「ええ?」
彩香は、うろたえる。
「彩香ちゃんって、めちゃくちゃ野球強かったんでしょ?アハハハ!」
「え、まぁ毎日筋トレして投げまくって、関東大会とか行きましたけど……」
「そりゃ強いや!!ぷっ……はは。
マジカッコいいよ。もうだめ、降参!!」
「降参!?どういうことですか!?」
「面白すぎる。クク……ハァ。ふぅ……。
……惚れちゃった。付き合って」
爆笑の後に急に樹は真面目な顔になって、そんなことを言った。
「……え」
「可愛くてこんなに強い女の子他にいないでしょ?俺じゃ……だめ?」
今度は樹が首を傾げる。
「だだだだ………だめじゃないです!」
彩香が叫ぶと、
「ありがとう!」
と樹が彩香を優しくハグした。
「キャーーー!!おめでとうございますっーー!!」
今度はお姉さんが叫んで、カランコロンカランコロンとベルを鳴らした。
